「黄金のベンガル」との異名を持つ美しい国、バングラデシュ。
今回は、その中でも、「ここに行かなければバングラデシュの色とりどりの煌めきを味わう機会を逃してしまうだろう」と海外サイトで話題沸騰中の「ランガマティ」という都市を紹介します。
・どんなところ?
バングラデシュの南東部、チッタゴン丘陵に位置するランガマティは、チッタゴン丘陵の首都です。(公式ホームページはこちら)色鮮やかな衣装をまとう先住民族や、美しい自然、象牙のジュエリーなどが有名で、バングラデシュでも有数の観光地です。
ここには、チャクマやマルマ、トリプラ、トンチョンギャ、ムルン、ボメ、クミ、キャン、チャク、ルサイ民族など、たくさんの少数民族が住んでいます。これらの人々は、みな焼き畑文化を持つので、それらの民族を総称してジュマ(焼き畑をする人々)と呼ぶこともあるようです。この多様な人種や文化、宗教間の違いが、ランガマティで雑多なコミュニティーを形成する要因となっています。彼らの文化を体験できる施設もあり、ベンガル人がマジョリティーを占めるバングラデシュでは貴重な場所だといえます。
ですが…!外国人観光客にとっては、いまだに超マイナースポットなのです。最近ようやく脚光を浴び始めた街ですから、英語版のWikipediaは6行しかない…。ちなみに、ベンガル語版は情報量が結構多いです。
・みどころは?
1.カプタイ湖
そんなランガマティの代表的な観光スポットは、カプタイ湖と呼ばれる発電のための人為湖です。1962年、当時のパキスタン政府によって作られました。(※バングラデシュは1971年にパキスタンから独立。)このために、アメリカからの援助金1億ドルを用いたともいわれている、バングラデシュの電力供給には欠かせない場所であります。
それだけでなく、カプタイ湖に浮かぶいくつかの小さな島をめぐり、クルージングをしながらバングラデシュの雄大な自然を楽しむこともできます。また、湖の上には335フィートにもなる吊り橋が渡されており、カプタイ湖を一望できるようです。
写真は、(http://invitetobd.blogspot.jp/2011/10/hanging-bridge-jhulonto-bridge.html)からの引用です。心が洗われる美しさですね。
このように、カプタイ湖は、ランガマティのアイコンといっても過言ではない場所ですが、その陰で犠牲にされてきたものもあります。それは、先住民の人々の暮らしです。実は、このダムの建設により、チッタゴン丘陵の耕作地の約40%に当たる625㎢もの土地が水没したそうです。約10万人の先住民の人々が立ち退きを強いられ、そのうち4万人は代替地も与えられず、周囲の国々に移動せざるを得ませんでした。「見えないアジアを歩く」(著:見えないアジアを歩く編集委員会 刊:三一書房 2008年)という本で、著者がインタビューしたジュマの一人は、カプタイ湖の上でボートを止め、「あそこに友人の家があった。この船の下あたりに小さな川が流れていた。川の少しわきに大きな菩提樹があって、いつもそこで友達と遊んだ。その少し下ったところに僕の家があった。でも、もう戻らない。」と述べています。開発・観光産業の陰で、踏みにじられ失われてきたものがあり、傷ついてきた人々がいたことを私たちは忘れてはならないのです。
2.カプタイ国立公園
すこししみったれた話になってしまったので、どんどん行きましょう。次の見どころは、「カプタイ国立公園」です。1999年に設立。5000ヘクタールの敷地面積を誇るこの公園は、毎年5万人ほどがおとずれています。野生のゾウや、鹿、そしてジャングルキャット(日本では見られません!)が生息するそうです。エコツーリズムを推進していることでも、有名になっています。
料金は、10タカ(25円ほど⁉)で入れると噂です。カプタイ湖が近いので、ついでにウォータースキーや、クルージング、ピクニックを楽しむ人も多いようです。レストランもあるようなので、日本人観光客向けかもしれませんね。どう行くのか、近くにどんなホテルがあるか、このサイト(英語)からぜひチェックしてみてください。
ジャングルキャットの写真
料金は、10タカ(25円ほど⁉)で入れると噂です。カプタイ湖が近いので、ついでにウォータースキーや、クルージング、ピクニックを楽しむ人も多いようです。レストランもあるようなので、日本人観光客向けかもしれませんね。どう行くのか、近くにどんなホテルがあるか、このサイト(英語)からぜひチェックしてみてください。
ジャングルキャットの写真
ランガマティには、ほかにも、Shuvolong
Fallsと呼ばれる滝や、Shajek and Marissa Vallyと呼ばれる谷があり、ランガマティの自然を肌身で体感することができます。
・まとめ
情趣あふれる国、バングラデシュ。その美しさを味わい知るために、ぜひ一度、超マイナースポット、ランガマティを訪れてみてはいかがでしょうか?きっと、バングラデシュの持つ引力に、引き付けられること間違いなしです。
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