Antim Swash Sundar(2010)
プレームという冴えないおじさんが一攫千金し、人生が変わり、人生の一番大切なことは何かと気づく物語。
プレームは、理想主義と自分で決めたルールのなかで生きている実直で、素直で真面目な人でした。
ある日、怪しげなおじいさんが海で子どもたちにいじめられている所を助けます。そのあと、ビジネスでもうまく行かなくなっていた彼は、仕事をやめると言い出しますが、妻ビバは大反対。ブランド品の持ち物に憧れていたのに、お金がない家に心底愛想がついていたのです。そこで妻と喧嘩して、家を飛び出したPremが向かったのは、あのおじいさんのところでした。そこで、おじいさんと話していると、遠くに、水死体を見つけます。最初は、生き返らせようと心臓マッサージなどしてみますが、彼の首に「魔法のペンダント」がかかっているのを見て…
盗んだお金で、初めのうちこそ、良心の焼け付くような痛みを感じました。しかし、それも束の間。お金を持つと周りの反応は180度変わってしまうのです。ビジネスもどんどん成功し、妻も手のひらを返したように「愛している」と連発します。すると、彼自身も大きく変化していってしまいます。ついには秘書を用いた怪しげな接待までさせながら、勝手に自分の会社を作ってしまいました。その会社の創立記念のパーティーで、上流階級のkela「遊び」というものに触れたビバ。お酒を飲み、体を露出し、公然と不倫をする。ビバも、プレームもどんどんと変わっていってしまいます。
ある日、家に帰ると、妻が不倫をしていました。そのショックの大きさに、ペンダントの持ち主を探し始めたプレーム。ついに、彼は持ち主の妻に会うことができました。そこで初めて明かされたペンダントの秘密。実は、彼はプレームと同じく経済難にあえいでいたまっすぐで純粋な若者でした。そこに、現れたのは例のおじいさんでした。彼に、ペンダントについて説明します。「なんでも願いが叶う。いくらでもお金が手に入る。ただし。寿命は2年に縮んでしまう。」と。最後の言葉を信じなかった夫婦は、ペンダントを譲り受けました。ですが、その通りに2年で寿命が尽きてしまった事実を知らされたプレーム。ということは、自分の寿命はあと…。気づいた時にはもう遅いのです。それから残りの日々は、ずっと考えつづけます。「人生って何だろう。」と。最後に彼が想うのは、おじいさんが言ったあの言葉。
「jibon ses ful jabe tarpor ki korbe?」
人生が終わってしまったら、そのあとは何をするのだ?
☆感想☆
★★★★☆
うーん、ベンガル映画にしては、かなり過激です。日本人でも思わず目を背けてしまうようなシーンがありました。結構途中は飛ばしながらみました。でも、本当によくできたストーリーでした。この映画の見どころは、個人的には音楽かなと思います。彼の人生の変化に伴い音楽が七変化していきます。あと、104分しかないのに、終わりのほうが駆け足になることもなく、きちんとしたメッセージ性を持ったストーリーとして最後まで構成されていたのが素晴らしいです。終わり方もすごくすごく好き!何度か見たくなる映画かもしれません。